iPhoneの修理は基本的に有料ですが、初期不良と認められれば、無償で修理・本体交換してもらえます。初期不良の具体例を以下に示します。
- 電源が入らない
- 突然再起動する
- 画面が動かない
- 画面のタップの反応がおかしい(特に3Dタッチ)
- 画面のドット抜け
- ボタンが押しにくい、固い
- ネットに繋がらない、圏外
- マイク・スピーカーがおかしい
- 通話で相手の声が聞こえない
- iPhoneが異常に熱い(ホームボタンが熱い場合は特に初期不良の可能性大)
- 充電できない(ケーブルやアダプタの初期不良の可能性あり)
ただし、上記のような不具合があっても必ず初期不良と認められるとは限りません。また、無償交換にはいくつか条件があります。というわけで、今回は初期不良のiPhoneを無償で本体交換してもらう方法を解説します。
初期不良と認めたがらない
まず大前提として知っておいてほしいのは、ショップ側は基本的に初期不良を認めたがらないということです。だって認めたら無料で新品と交換してあげなければいけませんからね。ショップ側としては損はあっても得はありません。
なので、初期不良で持っていっても、ショップ側からはなかなか無償交換の提案をしてきません。こちらから言わないと無償交換してもらえないと思っておいてください。
携帯ショップは無償交換してくれない
特にドコモショップ・auショップ・ソフトバンクショップなどのキャリアの店舗では、初期不良と認められることはほとんどないと言っても過言ではありません。
唯一認められるとすれば、それは購入した当日にその場で指摘した場合だけです。当日でも一度店を出てしまうと、無償交換の難易度が跳ね上がります。
「本当に初期不良ですか?」
「壊れた原因に心当たりはありませんか?」
などと、こちらが壊した可能性を質問され続けて、無償交換の「む」の字も出てきません。頑張って粘っても、最終的にはAppleStoreへ持っていくように言わるだけです。
AppleStoreへGO!
なので「購入当日その場で」以外は、AppleStoreに持っていきましょう。AppleStoreのスタッフの方が丁寧に対応してくれる傾向があります。そうは言っても、変なスタッフにあたることもありますけどね。これはもう運次第です。
対応が良くないスタッフに当たると、「ほんとに初期不良?使い方が悪いんじゃないの?」的なことを丁寧に質問され続け、最終的には「SIMカードの問題かもしれないから、iPhoneを購入した携帯ショップで確認してきて」的なことを言われたりします。実際そんな対応をされた友人がいます笑。
iPhoneの無料交換条件
iPhoneを無償で本体交換してもらうには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。
- Appleメーカー保証期間内
- 過失による破損・損傷がない
- Appleに初期不良だと認められる
Appleメーカー保証期間内
Appleのメーカー保証期間は通常は購入してから1年間です。AppleCare+に加入している場合は2年延長されます。
過失による損傷がない
Appleの無償修理・交換は、あくまでも初期不良や経年劣化を対象としたものです。画面が割れていたり水没しているなど、利用者に過失による損傷がある場合はその対象ではありません。
仮に初期不良による不具合があったとしても、iPhoneを落として画面が割れていたりすると「落とした時の衝撃で不具合が起きたんじゃないのか?」という話になって、有償修理となります。
初期不良だと認められる
そして最大の難所がこれです。Appleのスタッフが診断して初期不良と認められなければ、無償交換とはなりません。
初期不良と認められるかのボーダーラインは、「初期化して解消されるか」だそうです。ソフトウェアの問題で不具合が起きている場合は、初期化すれば解消されます。逆に初期化しても解消されない場合は、もう完全にハードウェアの不具合なので、外傷がなければ初期不良と認めざるを得ません。
iPhoneを無償で本体交換してもらう方法
無償で本体交換してもらう方法は3つあります。
- AppleStoreに持ち込み交換
- 配送交換
- エクスプレス交換サービス
AppleStoreに持ち込む
AppleStore、もしくは正規サービスプロバイダの店舗に持ち込むには事前の来店予約が必要です。予約はAppleサポート(アプリ)から行えます。1週間先まで予約可能です。
Appleサポートを起動したら、サポートタブを開いて「◯◯のiPhone」をタップしてください。
「修理と物理的な損傷」を選択してください。
初期不良と思われる不具合を選択すると、サポートオプションが表示されます。「持ち込み修理」の下にある「正規のストアを探す」をタップしてください。
あとは近くの店舗・時刻を選んで予約すればOKです。
ただ、AppleStoreは結構混んでるので予約が取れないこともあります。その場合は0時になったタイミングで1週間後の予約をとってください。ちなみに予約無しで行っても対応してもらえないので注意してくださいね。
ちなみにAppleStoreに持ち込んだ際の流れはこんな感じです。
- スタッフに不具合の内容を伝える
- スタッフがiPhoneを操作して不具合を確認する
- iPhoneを初期化する
- 初期化しても不具合が解消されないか確認する
配送交換
配送交換は、文字通り手元のiPhoneを配送して、Appleに新品を送ってもらうサービスです。具体的な流れを以下に示します。
- Appleサポートで配送交換の予約をする
- iPhoneを初期化してSIMカードを抜いておく
- 指定日時に配達員がiPhoneを取りに来る
- Appleリペアセンターで初期不良の確認をする
- 初期不良が認められれば、無償で新品が送られてくる
配送交換の注意点
近くにAppleStoreがない場合は配送修理が便利ですが、1~2週間は手元にiPhoneが無くなるのがデメリットです。あと、Appleリペアセンターで初期不良と認められなかった場合は、後日費用を請求されます。
配送交換の申込み方法
配送交換は、Appleサポートの「チャット」か「電話」から申し込めます。
「チャットする」を選択すると、Appleのアドバイザーとメッセージでやり取りできます。一番レスポンスが早いですが、配送交換の予約をする場合は最終的に電話サポートに回されるので二度手間になります。
なので「今すぐ電話する」を選ぶことをおすすめします。混雑しているときは多少待たされたりたらい回しにされることがありますが、何やかんやで一番手っ取り早いです。
年末年始などの繁忙期で電話が繋がらない場合は、「電話サポートを予約」を利用しましょう。これは事前に日時を指定して、その時刻にAppleの方から電話をかけてくれるサービスです。
エクスプレス交換サービス
これはAppleCare+に加入している人限定のサービスです。形としては配送交換なのですが、通常の配送交換と違ってすぐに新品のiPhoneを受け取ることができます。
エクスプレス交換サービスの流れは以下の通りです。
- Appleサポートからエクスプレス交換サービスを予約(電話・チャット)
- iPhoneを初期化してSIMカードを抜いておく
- 予約日時に配達員が新品iPhoneを持ってくる
- 手持ちのiPhoneと新品を交換する
- 配達員立ち会いのもと、新品を開封して同じモデルであることを確認する
エクスプレス交換サービスの良いところは、初期不良と認められなくても無償交換してもらえる点です。ただし、画面割れや水没など過失による損傷がある場合は、11,800円のサービス料が請求されます。
また、iPhoneに修理不可能なほど損傷がある場合は、交換機の代金をまるまる請求されます。注意してください。モデルごとの請求価格を以下に示します。
- iPhone 11 Pro Max
64 GB:119,800 円
256 GB:135,800 円
512 GB:157,800 円 - iPhone 11 Pro
64 GB:106,800 円
256 GB:122,800 円
512 GB:144,800 円 - iPhone 11
64 GB:74,800 円
128 GB:79,800 円
256 GB:90,800 円 - iPhone XS Max
64 GB:106,800 円
256 GB:122,800 円
512 GB:144,800 円 - iPhone XS
64 GB:96,800 円
256 GB:112,800 円
512 GB:134,800 円 - iPhone XR
64 GB:64,800 円
128 GB:69,800 円
256 GB:80,800 円 - iPhone X
64 GB:101,800 円
256 GB:118,800 円 - iPhone 8 Plus
64 GB:62,800 円
128 GB:67,800 円
256 GB:78,800 円 - iPhone 8
64 GB:52,800 円
128 GB:57, 800 円
256 GB:68,800 円 - iPhone 7 Plus
32 GB:42,600 円
128 GB :47,900 円
256 GB :96,800 円 - iPhone 7
32 GB :37,300 円
128 GB :42,600 円
256 GB :83,800 円 - iPhone 6s Plus
16 GB :70,800 円
32 GB :50,800 円
64 GB :78,800 円
128 GB :61,800 円 - iPhone 6s
16 GB :59,800 円
32 GB :39,800 円
64 GB :67,800 円
128 GB :50,800 円 - iPhone 6 Plus
16 GB :61,800 円
64 GB :67,800 円
128 GB :110,800 円 - iPhone 6
16 GB :50,800 円
32 GB :39,800 円
64 GB :56,800 円
128 GB :98,800 円 - iPhone SE
16 GB :44,800 円
32 GB :39,800 円
64 GB :49,800 円
128 GB :50,800 円 - iPhone 5s
16 GB :42,800 円
32 GB :48,800 円
64 GB :87,800 円 - iPhone 5c
16 GB :57,800 円
32 GB :67,800 円
余談ですが、エクスプレス交換サービスを申し込むと、クレジットカードの与信枠で交換機の代金分が「仮押さえ」されます。最初はびっくりすると思いますが、iPhoneに壊滅的な損傷がなければ、後日仮押さえは解除されるので安心してください。
本体交換前のiPhone初期化手順
配送交換やエクスプレス交換サービスを利用する場合は、事前にiPhoneを初期化してSIMカードを抜いておく必要があります。また、初期化するとデータが消えてしまうため、事前にバックアップも取っておきましょう。具体的な手順は以下のとおりです。
iPhoneのバックアップ手順
まずはiPhoneの設定アプリを開いて、一番上のAppleIDをタップしてください。
次に下の方にある「○○のiPhone」をタップしてください。
続いて「iCloudバックアップ」をタップしてください。
「今すぐバックアップを作成」をタップして、最新のデータをバックアップしてください。
ただし、これはiPhoneが正常に操作できる場合の話です。初期不良でiPhoneが操作できない場合は、iTunesでバックアップを取りましょう。詳しい手順は以下のページをご参照ください。
⇒ 動かないiPhoneのバックアップを取る方法
iPhoneの初期化手順
- iMessageをOFF
- Bluetooth解除
- 「iPhoneを探す」をOFF
- iCloudをサインアウト
- iPhoneの全データ削除
- SIMカードを抜く
1.iMessageをOFF
まずは設定アプリのトップ画面に戻って「メッセージ」をタップしてください。
「iMessage」のボタンをタップしてOFFにしてください。
2.Bluetooth解除
Bluetoothイヤホン・キーボードやAppleWatchをiPhoneペアリングしている場合は、初期化前に全てのペアリングを解除する必要があります。設定アプリの「Bluetooth」をタップしてください。
するとペアリング済みのデバイスが表示されます。右側の「i」マークをタップして、「このデバイスの登録を解除」をタップしてください。
ちなみに、BluetoothをOFFにしてもペアリングデバイスの情報は消えません。一つずつデバイスの登録を解除してください。
3.「iPhoneを探す」をOFF
先程バックアップした時に開いたAppleIDの画面で「iPhoneを探す」を選択してください。
そして一番上の「iPhoneを探す」の右にあるボタンをタップしてください。
AppleIDのパスワードを入力して、iPhoneを探すをOFFにしてください。
4.iCloudをサインアウト
もう一度AppleIDの画面に戻って、今度は一番下までスクロールして「サインアウト」をタップしてください。
5.iPhoneの全データ削除
最後に全てのデータを消します。設定トップ画面に戻って「一般」をタップしてください。
下から2番目にある「リセット」をタップしてください。
「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択してください。ポップアップ画面が表示されたら「今すぐ消去」をタップしてください。
6.SIMカードを抜く
これでiPhoneの初期化は完了です。あとはSIMカードを抜けば配送交換できます。SIMカードはiPhoneの右側面にあるSIMトレイの中に入っています。SIMピンを使ってSIMトレイを取り出してください。
出典:Appleサポート
※操作不能なiPhoneの初期化方法
画面が真っ暗で動かないなどで上記の操作ができない場合は、リカバリモードでiPhoneを初期化する必要があります。具体的な手順は以下のページをご参照ください。
無償で本体交換するには条件が多い
今回の内容をまとめます。
- 初期不良なら無償で本体交換してもらえる
- ショップは初期不良を認めたがらない
- キャリアの携帯ショップで本体交換してもらうには、購入当日その場で初期不良を指摘する必要がある
- AppleStoreでの初期不良の判断基準は「外傷がなく、初期化しても直らない」
- エクスプレス交換サービスなら、初期不良でなくても無償で本体交換してもらえるケースがある
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