充電中にiPhoneや充電器が触っていられない熱い場合は、そのままにしておくと最悪iPhoneが壊れます。すぐに充電環境やアダプターを見直してください。
もし充電しながらiPhoneを操作している場合はすぐにやめてください。それだけでiPhoneの温度が下がります。それでも熱い場合は一度充電をやめて、iPhoneを冷ましましょう。
というわけで、今回は充電中のiPhoneの発熱原因と対処法を解説します。
充電中にiPhoneが熱くなるのは普通?
充電中にiPhone(バッテリー)が少し熱くなるのは正常な動作です。これはAppleの公式サポートにも書かれています。
特に防水性能の高いiPhone7以降は、デバイス内部に水が入らないように密閉されているため熱がこもりやすくなっています。そのため、iPhone6s以前と比べると充電中に熱くなります。
ただ、それでも触っていられるほどの熱さです。「こんなんずっと触っていたら火傷するわー」ってくらい熱い場合はやばいです。
iPhoneが異常に熱い原因
充電中のiPhoneが触っていられないほど熱い場合、以下のような原因が考えられます。
- 充電しながらiPhoneを操作してる
- 熱がこもりやすいスマホケースを使っている
- 充電器(アダプター)の出力が強すぎる
- 温度の高い環境で充電している
- バッテリーが劣化している
充電しながら操作
iPhoneを操作しているときはCPUによる発熱があります。ちなみにCPUってのは情報処理をしている「iPhoneの脳みそ」のことです。
特にゲームをしたり動画を視聴しているとCPUに大きな負荷がかかるため、それだけでiPhoneが少し熱くなります。
そのため、充電しながらゲームをしたり動画を見てしまうと、「充電によるバッテリー熱」と「アプリによるCPU発熱」のダブルパンチでiPhoneがかなり熱くなります。そうなると放熱が間に合わなくなり、iPhoneが熱暴走して、バッテリーが劣化したり膨張する危険があります。
密閉性の高いスマホケース
また、iPhoneの放熱を妨げるスマホケースを使っていると、放熱が上手くいかずに熱がこもってiPhoneが熱暴走します。
PCやゲーム機の場合は、冷却ファンによって本体の熱を冷ましますが、iPhoneには冷却ファンがありません。ではどうやって熱を冷ましているかと言うと、iPhone本体の金属部分に熱を伝え、本体表面から放熱することで冷ましているんです。iPhoneがメタリックな材質なのは、内部の熱を外に放熱しやすくするためなんです。
なので、密閉性が高いiPhoneケースや、保温性の高い素材(レザー・木製など)のケースを使っていると、放熱が上手くいかずiPhoneに熱がこもってしまいます。
ケースを使うのをやめるか、プラスチックの散熱性が高いiPhoneケースを使いましょう。
充電器の出力が高い
iPhoneを購入した時に付属しているACアダプターは、iPhoneに最適な出力に設定されています。また、過電流を防いだり電圧を制御する安全装置も内蔵されているため、かなり安全です。
Apple純正ではない市販の電源アダプターでも充電できますが、非正規品には安全装置がありません。タブレット用など出力の大きいアダプターを使用すると、充電しているだけでiPhoneがかなり熱くなることがあります。
非正規のアダプターを使っていてiPhoneが熱くなる人は、一度Apple純正品に変えて温度を確かめてください。ちなみにタブレット用のアダプターでも、iPad用のものなら問題なく使えます。
充電している場所が暑い
あとは場所の温度です。iPhoneの推奨使用環境は0℃~35℃に設定されています。35℃を上回る真夏日に外でiPhoneを充電していると、バッテリーの熱と外部からの熱でiPhoneが凄く熱くなります。
特に直射日光が当たる場所は最悪です。iPhoneは表面が熱伝導性の高い金属なので、日光が当たる場所においておくと、それだけでかなり熱くなります。
なのでiPhoneを充電する際は、屋内の涼しい場所に行ってください。止むに止まれぬ理由で外で充電する場合は、日光を反射する白色のケースでiPhoneを覆ってください。
バッテリーの劣化
涼しい場所で充電してる!
iPhoneケースも外してる!
充電中は操作していない!
Apple純正の充電器を使ってる!
にもかかわらずiPhoneが熱くなる場合は、バッテリーが劣化している可能性が高いです。
iPhoneのリチウムイオンバッテリーは熱に弱いため、iPhoneが熱くなるような行為を繰り返しているとすぐにバッテリーが劣化してしまいます。
劣化が進むとバッテリー内部でガスが発生して、バッテリーが膨張します。平らな机にiPhoneを置いて横から見た時に、少しでも膨れている場合はかなりやばいです。すぐにバッテリーを交換しましょう。
保証期間内であれば、AppleStoreでバッテリーを無料交換してもらえます。ただし事前予約が必須です。詳しい予約手順や当日の流れは以下のページをご参照くださいな。
⇒ AppleStoreのiPhoneバッテリー交換時間は3時間
熱いiPhoneの冷まし方
「充電しながらゲームをしていた」
「直射日光の当たる場所で充電した」
「サウナでiPhoneを充電した」
などでiPhoneが熱くなってしまった場合は、すぐにiPhoneを冷ましましょう。具体的な手順を以下に示します。
- 涼しくて直射日光の当たらない場所に移動
- iPhoneの電源を切る
- iPhoneカバー・ケースを全て外す
- 熱伝導率の高い金属の上にiPhoneを置く
- 冷房や扇風機の風を当てる
熱伝導率の高い金属でiPhoneを冷ます
熱伝導性が高い(熱を伝えやすい)金属はたくさんありますが、身近なところで言うとアルミニウムや銅、あとはヒートシンクがあります。
ヒートシンクの上に裸のiPhoneを置くとすぐに温度が下がります。ヒートシンクがない場合は、10円玉をiPhoneの背面に乗せまくるだけでも効果があります。
iPhoneを冷蔵庫で冷やしちゃ駄目
冷房や扇風機などの冷風でiPhoneを冷ますのは何の問題もありませんが、冷蔵庫に入れるのだけはやめてください。冷蔵庫に入れてしまうと急激に冷えるため、iPhone内部に結露ができてしまうんです。
結露とは、空気が冷やされることで空気中の水蒸気(気体)が水(液体)に変わる現象のことを言います。というのも、温度によって空気中に含まれる水蒸気の最大量が変わるんです。温度が高いときは空気中の水蒸気が多くなり、温度が低いときは空気中に含める水蒸気が少なくなります。そして、空気が急激に冷やされると、空気中に含めなくなった水蒸気が水(液体)に変わります。
iPhoneが発熱している時、デバイス内部の空気は非常に温かいため多くの水蒸気を含んでいます。しかし、これを冷蔵庫で急激に冷やしてしまうと、空気の温度が下がり、空気中に含めなくなった水蒸気が水になってしまいます。この水でiPhoneが水没してしまうんです。
水没したiPhoneは復旧が非常に困難です。絶対にiPhoneを冷蔵庫に入れないでください。
同様に保冷剤などをiPhoneに乗せるのもやめてください。iPhone7以降は防水性能が高いため、保冷剤の溶けた水が侵入することはないかもしれませんが、冷蔵庫に入れた場合と同様、急激に温度が下がるため結露ができてしまいます。
充電器(アダプター)だけが異常に熱い場合
充電中、iPhoneはそんなに熱くないのに、充電器(アダプター)だけが触っていられないほど熱い場合は、アダプターが故障している可能性があります。故障したアダプターで充電するのは危ないので、すぐに新しいものを購入しましょう。
充電器は無料で交換してもらえる!
ちなみに保証期間内であれば、AppleStoreに持ち込めばアダプターを無償で交換してもらえます。Appleメーカー保証期間は通常は購入から1年間ですが、AppleCare+に加入している場合は2年間延長されます。
充電器の交換予約
アダプターの交換には事前予約が必要です。AppleStore・Apple正規サービスプロバイダへの予約はAppleサポート(アプリ)から行いましょう。まずはアプリを起動して、サポートタブから「◯◯のiPhone」を選択してください。
「修理と物理的な損傷」を選択してください。
「どんな問題でお困りですか?」欄を下までスクロールしていくと、「ヘッドフォン、ケーブル、またはUSBアダプタの交換」とあるので、それを選択してください。
「持ち込み修理」の下にある「正規のストアを探す」をタップしてください。
あとは近くのAppleStoreか正規サービスプロバイダを探して、時間を選択して予約してください。
熱いのは普通だけど、熱すぎるのは異常
充電中はiPhoneもアダプタも少し熱くなります。これは正常動作です。しかし、触っていられないほど熱い場合はやばいです。
- 密閉性が高く熱がこもりやすいiPhoneケースを使っている
- 直射日光が当たる場所で充電している
- 充電しながらゲームをしている
- タブレット用の大出力アダプターで充電している
- バッテリーが劣化しているのにそのままにしている
などをしている方は今すぐやめてください。iPhoneが壊れます。もしiPhoneが凄く熱くなった場合は、電源を切って涼しい場所で冷ましてから充電しましょう。
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