iPhoneストレージを見たら
「その他」が20GB以上ある。
その他って何?
多すぎない?
・・・とお悩みのあなた!「その他」の正体はシステムデータです。この記事では「その他」の容量が多い場合の原因と、消し方について解説します。
「その他」とは?
iPhoneストレージにある「その他」とは、アプリやメディア(写真など)以外のシステムデータのことです。その他のシステムデータは主に以下の3種類のデータが占めています。
- キャッシュ
- ログ
- リソース
キャッシュとは?
キャッシュとは、ログイン情報や一度開いたページやメディアの情報データ(一時データ)のことです。キャッシュが保存されていることで、2回目以降の読み込みが早くなります。
例えば、画像の多いページやSNSの投稿を開く時、1回目は読み込みに少し時間がかかったのに、2回目以降はすぐに開けることってありますよね。あれはキャッシュが保存されているからなんです。
あとはログイン情報もキャッシュとして保存されている場合、2回目以降はログイン情報が自動入力されてすぐにログインできます。
キャッシュは自動的に保存されるため、長く使って入ればどんどん溜まっていきます。キャッシュが非常に便利ですが、溜まりすぎると容量を圧迫したり動作が重くなるデメリットがあります。
ログとは
ログとは、記録データのことです。iPhoneの利用状況やデータ通信などの履歴などがログとして保存されています。
ログは大きく分けて3種類に分類されます。
1つ目はアクセスログです。いつ誰がどこにアクセスしたのかの履歴です。
2つ目はエラーログです。エラーが起きた時の状況が記録されています。
3つ目はデバッグログです。エラーが起きた時に、iPhoneは自動的にエラーの原因の特定と問題の解決しようとします。この工程をデバッグと言うんですけど、デバッグの細かい記録もログとして保存されています。
ログもキャッシュ同様に、自動的に保存されるデータで、長く使っていればそれだけデータの容量も大きくなっていきます。
リソースとは?
iPhoneにおけるリソースには2種類あります。
1つ目は、ホーム画面やアプリを表示する時に必要な画像やテキスト・レイアウトなどのデータリソースです。これがないと何も表示されなくなってしまいます。
2つ目は、ソフトウェアの実行に必要な領域「システムリソース」です。iOSやアプリを実行するには十分なシステムリソースが必要です。iPhoneストレージの容量がいっぱいになると、iPhoneの動作が重くなったり、勝手にアプリが落ちたりすることがあるのは、十分なシステムリソースが確保できないからです。
「その他」が多すぎる原因
iPhoneを長く使っていれば、キャッシュやログはどんどん溜まっていき、iPhoneストレージの「その他」の容量はどんどん増えていきます。そうはいっても通常はせいぜい数GB程度にしかなりません。著者が3年使っているiPhoneXの「その他」は5~6GB程度です。というのも、不要なシステムデータは自動で削除されるようになっているからです。
もし「その他」のデータ容量が数十GBもある場合は、よっぽどたくさんアプリをインストールしすぎているか、ソフトウェア(iOS)に問題があります。
アプリが多すぎる
アプリをたくさんインストールしていると、それだけキャッシュやログも多くなるので「その他」のデータ容量が増えていきます。なので使わないアプリは削除するようにしましょう。ホーム画面でアプリのアイコンを長押しして、メニューから「Appを削除」を選択すればアプリを消すことができます。
アプリを手動で削除するのが面倒くさい人は、iPhoneの設定で「非使用のAppを取り除く」をオンにしておくと、一定期間使っていないアプリをiPhoneが自動的に削除してくれるようになります。設定手順は以下のとおりです。
ただし、「非使用のAppを取り除く」で消されるのはアプリ本体だけです。アプリのデータなどは残るので、アプリを再インストールすればまた以前のように使うことができます。
アプリをデータごと消したい場合は、前述した方法で一つずつ削除してください。
ソフトウェア(iOS)のバグ
アプリをそんなにインストールしていないのに、iPhoneストレージの「その他」が数十GBある場合は、ソフトウェア(iOS)にバグがある可能性が高いです。
最近だと、iOS13.6.1で「不要なシステムデータが自動的に削除されない」というバグがありました。
しばらくiOSをアップデートしていない人は、アップデートしてみてください。手順は以下のとおりです。
ソフトウェアのアップデートはバッテリーが十分に残っていて、なおかつWi-Fiに接続している状態でないとダウンロードできません(インストールはオフラインでもOK)。
ただし、iPhoneストレージの空き容量がないと上記の方法ではアップデートできません。その場合はPCに接続してiTunesを使用してアップデートしてください。手順は以下のとおりです。
- PCに最新版のiTunesをインストールする
- iPhoneをPCに接続する
- iTunesを起動して、上のiPhoneのアイコンをクリックする
- 「アップデート」をクリックする
「その他」を消す方法
アプリを削除したり、ソフトウェアをアップデートしても「その他」の容量があまり減らない場合は、「その他」のデータを直接削除しましょう。リソースは削除できませんが、キャッシュやログは削除できます。
キャッシュデータを削除する方法
その他に含まれるキャッシュデータは、iPhoneを再起動することで削除できます。
再起動のやり方は機種によって微妙に異なります。手順は以下のとおりです。
出典:Appleサポート
【iPhoneX以降】
- サイドボタンとボリュームボタン(↑↓の片方だけ)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」と表示されたらスライドして電源を切る
- 少し時間を置く(5秒ほど)
- サイドボタンを長押しして再起動
【iPhone8以前】
- サイドボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」と表示されたらスライドして電源を切る
- 少し時間を置く(5秒ほど)
- もう一度サイドボタンを長押しして再起動
【iPhone5以前】
- 上部の電源ボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」と表示されたらスライドして電源を切る
- 少し時間を置く(5秒ほど)
- もう一度上部の電源ボタンを長押しして再起動
再起動のやり方は以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はどうぞ↓
ログデータを削除する方法
その他に含まれるログデータは、iPhoneを初期化すれば全て削除することができます。ただし、初期化するとデータが消えてしまうので、事前にバックアップを取っておく必要があります。そのため初期化手順は以下のようになります。
- iPhoneのバックアップ作成
- iMessageをOFF
- ペアリング解除
- 「iPhoneを探す」をOFF
- iCloudをサインアウト
- iPhoneの全データ削除
iPhoneのバックアップ作成
まずはバックアップを作成します。iPhoneのデータをiCloudにバックアップする手順は以下のとおりです。
- Wi-Fiをオンにする
- 設定アプリを開く
- 一番上のAppleIDをタップする
- 下の方にある「○○のiPhone」をタップする
- 「iCloudバックアップ」をタップする
- 「今すぐバックアップを作成」をタップする
iMessageをOFF
バックアップを作成したら初期化を始めます。まずはiMessageをオフにしましょう。手順は以下のとおりです。
ペアリング解除
Bluetoothイヤホン・キーボードやAppleWatchをiPhoneペアリングしている場合は、全てのペアリングを解除する必要があります。手順は以下のとおりです。
これを全てのBluetoothデバイスに対して行ってください。ちなみに、BluetoothをOFFにしただけではペアリングデバイスの情報は消えません。一つずつデバイスの登録を解除してください。
「iPhoneを探す」をOFF
続いて「iPhoneを探す」をオフにします。手順は以下のとおりです。
iCloudをサインアウト
そしたらもう一度AppleIDの画面に戻ってください。今度は一番下までスクロールして「サインアウト」をタップしてください。
iPhoneの全データ削除
最後に全てのデータを消します。手順は以下のとおりです。
これで初期化完了です。ソフトウェアも購入時の状態に戻っているはずです。
ただし、iPhoneストレージの空き容量がなくて動作が重い・iPhoneが動かない場合はこの方法では初期化できません。以下の記事で解説している方法でiPhoneを初期化してください。
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