iPhoneで長時間ゲームをしていたりすると、デバイスが熱くなって急に画面が消えることがあります。

スリープボタンを押しても画面がつかない場合は、とりあえずiPhoneを冷ましましょう。

もし電源もつかない場合は、iPhoneを充電してみてください。30分以上充電してもつかない場合は、iPhoneをリカバリするしかありません。

というわけで、今回はiPhoneが熱くなって画面や電源がつかなくなった場合の対処法を解説します。

iPhoneの画面がつかないのは熱いから

iPhoneはデバイスの温度が上がりすぎると、内部の基板を保護するために自動的に温度を下げる仕様になっています。42℃くらいまでは大丈夫なんですけど、それを超えるとデバイスの温度を下げるために以下のような調整が行われます。

  • 画面を暗くする
    (熱くなりすぎると完全に消える)
  • バッテリー充電速度を遅くする
    (熱くなりすぎると完全に充電できなくなる)
  • モバイルデータ通信を低電力モードにする
  • カメラのフラッシュが使えなくする
  • アプリのパフォーマンスを落とす

ゲームをしている最中とかに急に画面が消えるのは、大抵の場合はiPhoneの温度が上がりすぎたことが原因です。

iPhoneが熱くなる原因

iPhoneの発熱要因は3つあります。

  • iPhone内部のCPU処理熱
  • 充電によるバッテリー熱
  • 外部からの熱吸収

デバイスのCPU熱

アプリを起動していると、CPUが情報処理をするためデバイスが少し温かくなります。特に動画を見たりゲームをしてるときはCPUへの負荷が大きくなるため、結構熱くなります。

バッテリー熱

また、充電中はバッテリー部分が若干熱を帯びます。バッテリーの位置はモデルによって若干異なります。

ほとんどのiPhoneは表面から見て左側に長方形のバッテリーが入っているため、充電中は左半分が温かくなります。


出典:IFIXIT

ただし、以下の機種はバッテリーがL字型になっているため、充電中は左半分だけでなく右下も熱を帯びます。

  • iPhone X
  • iPhone XS
  • iPhone XS Max
  • iPhone 11 Pro
  • iPhone 11 Pro Max


出典:IFIXIT


出典:IFIXIT

外部の熱

iPhoneには熱伝導性の高いアルミボディが採用されているため、デバイス内部の熱を効率良く外に放熱することができます。しかし、これは裏を返せば外からの熱も吸収しやすいということです。

直射日光の当たるところや温度の高い場所で使用していると、アルミボディが熱を吸収してiPhone全体が熱くなります。

 

iPhoneが熱くなる使い方

基本的に1つの発熱要因だけで、画面がつかなくなるほどiPhoneが熱くなることはありません。しかし、2つ以上の要因が重なると放熱が追いつかなくなり、iPhoneが熱暴走して画面が消えることがあります。以下のような行動は控えましょう。

  • 充電しながらゲームをする
  • 直射日光の当たる場所で充電する
  • サウナでYouTubeを見る

熱いiPhoneの冷まし方

デバイスが熱くて画面がつかない場合は、iPhoneを冷ませば元に戻ります。以下の手順で早急にiPhoneを冷ましてください。

  1. 涼しい場所に移動する
  2. 充電器などのアクセサリを全て外す
  3. iPhoneの電源を切る
  4. スマホケースを外す
  5. アルミやヒートシンクなど、熱伝導性の高い金属の上に置く
  6. 冷房や扇風機の風を当てる

ただし、冷蔵庫に入れるのはやめてください。熱いiPhoneを急激に冷やすと中に結露ができて水没します。

結露とは、温かい空気が急激に冷やされることで、空気中の水蒸気が水(液体)になる現象のことです。空気中に含むことができる水蒸気の量は温度に比例します。温度が高いほどたくさんの水蒸気を含めますが、温度が低くなると空気中の水蒸気は少なくなります。

冬になると窓ガラスに水滴ができますよね。あれは部屋の中の温かい空気が窓ガラスによって急激に冷やされることでできる結露です。

熱いiPhoneを冷蔵庫で冷やすと、それと同じ現象が置きます。発熱しているときはiPhone内部の空気が温かいため、多くの水蒸気を含んでいます。しかし、それを急激に冷やすと空気に含めなくなった水蒸気が水になって、iPhone内部に水滴がたくさんできてしまいます。

 

iPhoneが冷めない場合は水没の確認

上記の手順でiPhoneを冷ましても、一向にiPhoneの熱が引かない場合は、すでにiPhoneが水没して中で基盤がショートしている可能性があります。

  • iPhoneにお茶をこぼした
  • iPhoneをポケットに入れて、雨の中傘をささずに帰ってきた
  • 寝ぼけてiPhoneを冷蔵庫に入れてた

などなど、水没の原因に心当たりがある人は、今すぐSIMトレイを出して、中の水没マークが赤くなっていないか確認してください。赤くなっている場合は中まで浸水しています。

水没は自分ではどうにもならないので、完全に基盤が壊れる前に修理に出してください。

⇒ 水没したiPhoneが熱い場合は即修理!乾燥させても無駄

 

電源がつかないのはバッテリー切れ

iPhoneを冷ましても電源が入らない場合は、単に充電が切れただけかもしれません。

iPhoneのバッテリー表示はよくバグる

「いや、そんなはずはない」
「バッテリーは50%はあった」
と思うかもしれませんが、iOSの不具合でバッテリー表示がおかしくなることがしばしばあります。バッテリーが減ってるはずなのに表示が変わらなかったり、逆に充電してるのに全く増えなかったり。

他にもアプリのバグの可能性もあります。PUBGなど一部のゲームアプリでは、ゲーム画面でも右上にiPhoneのバッテリー残量が表示されたりするんですけど、アプリの不具合で表示がおかしくなることが結構あります。

なので、知らなうちにバッテリー残量が0になっている可能性があるんです。

 

充電してもすぐに電源はつかない

完全にバッテリーを放電し切った状態から起動するには結構電力を使います。そのため、電池切れのiPhoneは充電してもしばらくは起動しません。10分くらい充電してようやく「ウィン!」って音が鳴って、以下のような「充電してまっせ!」の表示が出ます。


出典:スマホスピタルグループ

でもここで電源を入れちゃ駄目ですよ。まだかろうじて「充電してまっせ」の表示ができるようになっただけです。起動に必要なバッテリー量は充電できていません。電源を入れてもすぐに電源が落ちてしまいます。

バッテリー切れの状態から充電する場合は、最低でも30分充電してから電源を入れましょう。あと、PCとか延長コードに繋いで充電すると電圧が足りないので、家庭用コンセントに直接繋いで充電することをおすすめします。

 

バッテリーの劣化

「30分以上充電してもつかない」
「というかバッテリーが膨れてる」
という場合は、バッテリーが劣化しています。すぐにバッテリーを交換しましょう。Appleメーカー保証期間内であれば、AppleStoreで無料で交換してもらえます。来店予約や当日のバッテリー交換の流れは以下の記事をご参照ください。

⇒ AppleStoreのiPhoneバッテリー交換時間は3時間

 

何してもつかない場合はiPhoneをリカバリ

「水没はしていない」
「熱を冷ましても画面がつかない」
「充電しても電源がつかない」
「バッテリーに異常はない」
という場合は、iPhoneを強制再起動してみてください。

iPhoneの強制再起動手順

強制再起動の手順はモデルによって異なります。iPhone7/7Plus以前の場合は、スリープボタンとホームボタンを同時に長押しすると、Appleのロゴが表示されて、強制再起動されます。

iPhone8以降の場合は、以下の手順で強制再起動できます。

  1. ボリューム+ボタンを1回押してすぐ離す
  2. ボリューム-ボタンを1回押してすぐ離す
  3. スリープボタンを長押しする

強制再起動できない場合

上記の手順で強制再起動しても電源がつかない場合は、30分充電してからもう一度試してみてください。それでもつかない場合はもうAppleStoreに持ち込むしかありません。

強制再起動してAppleのロゴは表示されたものの、そこから一向に画面が変わらない場合は、iTunesを使ってiPhoneをリカバリしてください。

iPhoneのリカバリとは?

リカバリとは簡単に言うとiOSの初期化です。端末内のデータは残したまま、最新のiOSをインストールします。

リカバリ手順

まずはLightningケーブルでPCとiPhoneを接続してください。ケーブルはApple純正品を使ってくださいね。非純正品だと認識されないことがあるので。

次にPCでiTunesを起動します。そしてiPhoneで上記の強制再起動の手順をもう一度実行します。iPhone8以降はスリープボタンを、iPhone7以前はホームボタンとスリープボタンを、以下のような画面(リカバリモード)になるまで長押ししてください。


出典:Appleサポート

iPhoneがリカバリモードになると、iTunes上で以下のような画面が表示されます。「アップデート」を選択してください。これでiPhoneをリカバリできます。


出典:Appleサポート

リカバリしてもだめな場合はAppleStoreに修理に出してください。

 

iPhoneは熱に弱い

今回の内容をまとめると…

  • iPhoneが熱くなりすぎると画面が消える
  • iPhoneが熱い場合はまず冷ます(冷蔵庫はNG)
  • iPhoneが冷めない場合は中まで浸水している可能性が高い
  • 冷めても電源がつかない場合はまず充電
  • バッテリー切れの場合は30分以上充電してから電源を入れる
  • 何をしてもiPhoneがつかない場合は強制再起動
  • 強制再起動できない場合はiPhoneをリカバリ

iPhoneのリチウムイオンバッテリーは熱に凄く弱いです。画面がつかなくなるほどiPhoneが熱くなるようなことを繰り返していると、バッテリーがすぐ劣化します。最悪爆発する危険もあるので、iPhoneが熱くなるような行動は控えましょう。

 

著者:yushiro yushiroの記事一覧
もうAndroidには戻れない。
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